仕事上のコミュニケーションで気をつけていること。

最近、何度かクライアントとの打ち合わせとかで下の子達から相談を受けたのでメモ。

ここ数年、割と周りから話がわかりやすい、とか、あの人は話がよくわかってくれる、などと言われることがあり普段意識していることを。

多分正解は無いので、今後も更新してゆくかもですが、一旦2019年4月時点版。

 

そもそもお前誰やねん

システム屋なのですが、どちらかと言われるとアーキテクトとか新ソリューション開発とか技術よりなところで仕事をしてきた人間で、技術的な話はできるけれど、わからない人は理解しなくてもいい領域で生きていたので、畑違いの人との話が得意な方ではなく、聞く力は割とあるけど話すのは苦手なコミュ障な人間です。

いろいろあって、ここ数年、事業開発とか要件定義とかすることが多く、色んなレベルの人と話をする中で、技術としてコミュニケーションスキルの改善をしてきたので「人工的なコミュ力」を身に着けているんだと思っています。

 

コミュニケーション上、意識していること

以下の2つです。少なくとも今の時点ではこの2つしか考えていないです。

 

「☓自分の話したいこと」→「○相手にわかってもらいたいこと」

自分の話したいことを話す、が昔の自分のコミュニケーションスタイルでした。

が、最近意識しているのは「相手にわかってもらいたいこと」「コミュニケーションの結果相手にこう動いてほしい」ということを意識してコミュニケーションします。

結果目的が明確になるし、相手の理解具合や思考のベクトルをコントロールしようとしています。

 

「視座」「視点」をあわせる

視座、視点、視野という言葉があります。

  • 視座:物事を見る上での立ち位置・前提
  • 視点:物事を見る方向性・観点
  • 視野:物事を捉える範囲の広さ

 

視野は合わせにくいし、相手のほうが広いこともままありますが、ずれていてもそんなに困りません。逆にこちらが気づきを得られるくらいで、違っていてもいいと思っています。

一方で視座はものを見る前提、視点はコミュニケーションをする上で方向性にも当たる当たるので、ここがずれると話が噛み合わないですね。

これをするにはどうするか?

 

「視座」を合わせる

ものを見る上での立ち位置、前提なので、同じ前提に立ってもらわなければいけません。特にこちらから話をする場合、大抵自分の方が多く情報を持っていますし、前回からの引き続きの場合でも相手が忘れていることもままあります。
なので、まずは前提を合わせます。

例えば以下のような話を始めにして、参加者全員の立ち位置を揃えます

  • 「前回の打ち合わせでXXという話になったと思っているので、この点について話をします」(ラップアップ)
  • 「そもそもこれからの話す件はXXであるという前提のもと検討しています」(前提条件の共有)
  • 「これからXXについて話をしますが、そもそもXXについてご存知ですか?ではそこからご説明しますね」(情報提供)
  • 「XXについて、あなたのほうが情報お持ちだと思うのですがお教え頂けますか」(ヒアリング)

ここで話のスタートにあたっての認識があっていれば、同じ土俵で話が出来ます。

逆に相手が異なる視座をスタートポイントにしたいなら、そこを確認しつつ、出発点を決めます。

某社では「ピンどめ」と言ったりしますね。

ヒアリングはできるなら事前か、別セッションでしたいですが、一部の情報について向こうのほうが情報を持っているケースでは聞きながら合わせるというのもありだと思う。

 

「視点」を合わせる

視座と共に大切なのが「視点」。議論の方向性です。

例えば以下のような発言や行動によって、コントロールします。

  • 「今日はAとBについて議論します」(アジェンダ出し)
  • 「今日のゴールはCを決めることで考えています」(目標の提示)
  • 画面の共有やホワイトボードを握る(議論中の方向性のコントロール

これは相手に理解してほしいことや、相手にこう動いてほしい、という思いに相対する部分なのでそこに合わせて。

 

まとめ

要は出発点が同じで、方向性があっていると、たどり着く場所は一緒になる、という感じです。

視点も視座もずれることがままあります。

視野や視点は話していると大抵ずれに気づくのですが、特に視座がずれていると噛み合わないことが多いです。

 

『相手がわかっていない、こちらがわかっていない情報はなんだろう?』と探りながら、『相手のほうが情報を持っているなら』わからないことを「馬鹿なんでわかってないんです、教えてください」と言いながら、合わせてゆきます。相手指向。

 

逆に某コンサルファームの使えないマネージャーさんたちでよくいるのは、自分がよくわからないから無視して突き進む系の人。めんどくさいからタヒねばいいのに。